バリ山行(松永K三蔵)
第171回芥川賞受賞作、バリ山行(松永K三蔵)を読みました。山行=さんこう、と読みます。FIRE後に新しい趣味として、登山を始めてみた私は、山岳雑誌「岳人」で作品紹介されているのをみて興味を持ち読んでみました。

かなり人を選ぶ作品ではないかと思いますが、予想してた展開が異なっていたりと先が読めず、私は楽しく読むことが出来ました。難しい漢字が多く途中何度も調べました(笑)。
バリ山行は、バリエーション山行の略。舗装された登山路しか登ったことのない私にとっては未知の領域の話でした。登山アプリの言う”初級”コースしか登った事がない初心者ですが、将来的には中級、上級コースもチャレンジしたいと考えてた私にとっては、また違った視点での山行であるバリ山行。興味深い内容でした。
会社での人付き合い、会社の業績不振による焦燥感や焦り、リストラ可能性による不安など社会人であれば、誰もが感じたことがある感情と、そこに、バリ山行の危険な道行きによって、感じる喜びや恐怖など様々な感情。山と人生を重ねて進むストーリーが楽しい作品です。
「それはどこか整備された登山道から外れ、径のない藪に分け入るバリと通じるのかも知れない。」 安定したサラリーマンを辞め、未知の道へ分け入るFIREを選択した自分にも感じ入る事が出来るセリフでした。

ちなみに、私は4月に宝達山(石川県)の登山道で熊に遭遇して以来、登山休止中です。。。勝手に逃げてくれて危険はありませんでしたが、熊関連のニュースも多かった時期でビビッてしまいました。世界一周旅行後など落ち着けば、また再開したいと思います。バリ山行を読んで六甲山も登ってみたい。
もっとも有名&おいしい食事の国別が記事にありました。世界一周旅行で全部制覇してみたいですね!日本はラーメンでした。(寿司とか色々ありそうだけど)
